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小説「特別でないただの一日」レビューページ
アマゾン | 18.マリア様がみてる 特別でないただの一日 ★★★★(4点) |
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18 | 特別でないただの一日 |
前巻「チャオ ソレッラ!」より4ヶ月ぶりの新刊です。いやー、一日千秋の思いで待ちわびてましたよー。長かった長かった♪ さて、今回はリリアン女学園文化祭のお話ですね。そうです、祐巳と祥子さまの出会いからちょうど一年、18巻目にしてようやく2人の仲も一周年、というわけです。 1巻の時点では「来年の文化祭は、祥子さまのかぐや姫なんていいかもなぁ」などと儚くも思っていたのですが、実際の演目は「とりかえばや物語」なんていう聞き慣れない古典文学。 むむ、とりかえばや物語とはなんぞや〜? 私、これでも一応国文学科卒なんですが、「とりかえばや物語」って知りませんでした、いや確か大学の講義でやったっけ?真面目に勉強してなかったからわかんなーい(ぉぃ と、私の例を出すまでもなく、「竹取物語」や「源氏物語」に比べれば知名度が低いのは間違いない(参考Amazon「とりかえばや物語」) 内容はと言うと、ズバリ!「そっくりの姉弟が入れ替わる」。つまり主役は祐巳と祐麒の2人で決定ですね。 しかーし、劇の主役は福沢姉妹でも、「特別でないただの一日」の主役は違うのだー! 今回の主役は可南子と瞳子。2人の新一年生コンビ(?)、祐巳の妹候補達です。 可南子は父親との熱い再会があるし、瞳子は瞳子で祐巳との絡みがメインの役割。2人ともいい味出してました。 さて、「特別でないただの一日」を読み始めて最初に感じたのは「なんだか雑多なストーリー」でした。 何でもかんでも詰め込みすぎて、序盤から中盤にかけてはとても読みづらい。久しぶりの新刊に期待しすぎたかなー、とページをめくる手も徐々に冷めつつありました。 しかし、文化祭が始まってしまえばそこからはいつものマリみて。雑多な雰囲気もお祭りだから仕方がないさ。むしろ、そこにはお祭り独特の楽しさがありました。 保健室の父親も、ユウコさんも、はたまた柏木のヤローでさえも伏線が気持ちいい。 もし、夕子さんが蓉子さまと出会ってなかったら? 可南子の父が柏木に出会わなかったら? 柏木が渡したチケットが祥子さまの物じゃなかったら? 色んなifが重なって最後は綺麗にハッピーエンド。 凝り固まった伏線が一点に収束されていく、これぞ「今野流の伏線解消術」 心のどこかで「この後、こうなったらいいなー」って思っていたことが、本当にそうなるのがマリア様がみてるの伏線の気持ちよさなのです。 私が感じた「特別でないただの一日」とは? ―――雑多でごちゃ混ぜの文化祭 + 可南子の涙と瞳子の照れ=いつものマリア様がみてる そんな感じの物語。 最高じゃないけど、面白かった。次の巻にも期待、してます! 最後にキャラクターごとの見せ場についての感想を。 >聖さま 「ああ、あの電動ドリルか」 公式公認キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!! やっぱり今野さんもアレはドリルに見えるんだねぇ……これで大手を振ってドリルと呼べます。聖さまナイス! >スキンヘッド 志摩子さんのお父さん、とはすぐには気づきませんでした。無念。 >蓉子さま 「ああ、チケットを裏返して生徒名を見たい」 見てください。きっと「ええー!?」ってなりますよ? >王子様 (チケットの束を)トランプの要領で扇形に広げる。 なんだか柏木は巻を重なる事にいいヤツになってくなー。むっきー、カッコよすぎるぞーヽ(`□´)ノ お前みたいなヤツは祥子さまにたっぷりお灸をすえられてしまえぃ(ぉぃ >瞳子 ふて腐れるような顔をして走りながらも、エイミーは繋いだ手を、ギュッと握り返してきた。 こりゃ祐巳の妹は瞳子で決まりかなー。っていうか瞳子かわいいよ瞳子。 >祥子さま 「あなた、妹を作りなさい」 最後の最後、次の巻への伏線を残して去っていく祥子さま。19巻で祐巳の妹決定だーっ! |