春が大好きっトップFate/stay night ファンページ>Fateルート別感想(セイバールート)


セイバールート(Fate編)のルート別感想です。



Fate/stay night というゲームのモトとなったらしいシナリオ。
一言で言えば「王道」「正統」
実は何も解決していないのですが、とても綺麗なエンディングにより正統なイメージを持ちました。
月姫で言えばアルクルートに匹敵するのではないでしょうか?
正統なところとか、綺麗な終わり方とかが。

待ちに待ってのプレイです。
休日を潰して、一日で、がーーーっとクリアしてしまいました。
一度も休息を取らず、15時間プレイし続け(ぉ 人としてどうかと思いましたが・・・
途中、何度も寝ようとは思ったんですけどねー。
ラスト付近は、怒涛の展開により止めることが出来ませんでした。


全てクリアすると分かりますが、始まりのルートだけあって、実は何も解決していません。
桜はそのままだし、大聖杯もなんら手付かず。
セイバーのいない士郎は、きっとアーチャーになってしまうんでしょうね。

しかし、それゆえ、3ルートの中でも最も派手で、すっきりしたシナリオだと思います。
エンディングも爽やかで、セイバーという少女の魅力が遺憾なく発揮されています。

バトルが熱いのもこのルートのポイント。
次々と明かされるサーヴァントの正体と宝具。
自分たちより強大な敵に向かい続ける戦闘シーンは、
まさにFate/stay nightというゲームの華だと言えるのではないでしょうか。


バトルシーン別の感想


ライダー戦

約束された勝利の剣VS騎英の手綱


序盤の山場ですね。
ええ、当然セイバーの正体がわからなかったですとも。
大多数の人がそうだと思ったように、私もジャンヌダルクだと思ってました。
っていうか、他に思いつきません。金髪の女性の英雄なんて。

エクスカリバーとベルレフォーンの激突は、恐らくFateのバトルシーンで、最も興奮する戦い。
私も例外ではなく、一番鳥肌が立ったシーンはここでした。
ちょっとでもファンタジーをかじった人ならば、エクスカリバーは特別な剣だと思います。

約束された エクス
――― 勝利の剣 カリバーッ
!!



バーサーカー戦
コンビネーションと勝利すべき黄金の剣


中盤の山場ともいえるシーンです。
バーサーカーという強大すぎる暴力に、非力な三人が策を持って立ち向かう。う〜ん、ドキドキ。
士郎の歯噛みする悔しさが、プレイヤーである私にも痛いほど伝わってきました。
何で自分はここに立っているだけなんだ、みんなを守れなければ今までの努力はなんだったんだろう。
凛がバーサーカーにつかまった時、
心臓張り裂けそうでした(w
ええ、あの瞬間に殺されたと思いましたよ、凛が。

「お前、何とかしろよ、士郎! 男だろー」


そして生み出された 勝利すべき黄金の剣 カリバーン
―――越えられぬと覚悟した夜。
最大の敵を退けて、冬の森を後にする。

あまりにも強大な敵を打ち倒して、凛じゃないですけど、私も気が抜けそうでしたよ。
・・・金ぴかが現われるまではね
(ぼそっ



ギルガメッシュ戦(1)
現われた最強のサーヴァント

もはや、勝ち目など見つかろう筈もない絶望的な戦い。
セイバーの約束された勝利の剣ですら通用しないのですからそれも仕方がありません。

今まで、士郎の甘っちょろい性格がイマイチ感情移入を妨げていたのですが。
ここに来てシンクロ率100%オーバー
立っても死ぬだけの絶望的な状況であっても、必死で立ち上がる士郎に感情が乗り移りました。
そうだよ、俺たちが立ち上がらないで、誰がセイバーを守るんだ!
立て!立つんだジョーーッ(古
ああ、そして守りきったセイバーとの抱擁。
この時がずっと続けば良いのに・・・

立ち上がらないを選択して、シロウのファッキンチキングリル焼き―――――!を味あうのも捨てがたいのですけど(ぉぃ



ギルガメッシュ戦(2)

同時展開-全て遠き理想郷


セイバーVSギルガメッシュ
士郎VS言峰

長かった戦いもこれで終わり。勝っても負けてもセイバーとの別れは必定。
それなら勝って終わりにしよう、と圧倒的不利な戦いに挑む二人はとても美しく感じました。

二人の戦いを交互に示し、最後は全て遠き理想郷を同時展開。
正にラストバトルに相応しい二人の戦い。
言峰を倒し、セイバーを待つ士郎の心境たるや、シンクロ率100%の私としては、正に我が身。
身を切るほどの悲しみと、全てをやり遂げた充実感。

そして、別離―――
決して許されぬとは分かってていても、それでも全てを捨てて二人で逃げたかった。
最後の最後に残した、セイバーの、少女としての言葉。
ああ、ホントにお前らしい。
そして、お前もお前らしいよ、士郎。
そしてホントに綺麗だ、正直なフィナーレに涙が止まらず、そして納得しました。

エピローグ、アーサー王の最後と続くフィナーレは、本当に綺麗で悲しかったけど、
真のエンディングに相応しい、爽やかな清流のような後味が残りました。

・・・まぁ、この時点で絶対Goodエンドがあると思ってました。いや、むしろ無いはずがないとさえ。
確かに真のエンディングとしてふさわしくあるのですが、余談としてセイバーの少女のユメを叶えて欲しかった、ってのが本音です。
アレだけがんばった二人に、とびっきりのご褒美をプレゼントしても良かったのではないでしょうか?

点を付けるとしたら99点。Goodエンドが無かった事が唯一にして最大の欠点でした。





おまけ
お気に入りシーン一覧
(もちろん全てセーブしてありますよ)


2月4日(五日目) わくわく藤ねえランド〜間桐の兄弟

藤ねえに凛の下宿を紹介するシーン。
つくねをかけられる士郎がラブリー。タイガー化した藤ねえも大好きです。


士郎、凛、桜で何事もなく朝食
藤ねえ来襲
「おはよー。いやー、寝坊しちゃった寝坊しちゃった」
パタパタと音をたてて、藤ねえがやってきた。
「士郎、ごはん」
行儀良くいつもの席に正座する藤ねえ。
「おはようございます、藤村先生」
「おはようございます、藤村先生」
おそろしいほどユニゾンする二人の挨拶。
「?」
桜からお茶碗を受け取って首を傾げる藤ねえ。
何か不思議なのだが、どうして不思議なのかわからない。
そんな藤ねえは、まにょまにょと物静かにご飯を食べる。
「……ね、士郎。どうして遠坂さんがいるの?」
「それは、今日からうちに下宿する事になったからかな」
「あ、そうなの。遠坂さんも変わったコトするのね」
「うん。あいつ、けっこう変わり者だ。学校じゃ猫被ってる」
「そっかー、今日からここに下宿するのかー」
なるほどなるほど、と納得してぐぐーっ、とみそ汁を飲み干す藤ねえ。

「って、下宿ってなによ士郎−−−−−−!!!!」
藤ねえタイガー化&分身
どっかーん、とひっくり返るテーブル。
幸運なことに桜は風上、遠坂は当然のように予め移動していて、被害は俺だけに集中した模様。
「あち―――!ななななにすんだ藤ねえ!みそ汁だぞ炊きたての飯だぞつくね煮込んだ鍋物だぞ!?こんなもんかけられたら熱いだろうっ―――て、何故に朝っぱらから鍋物なぞ……!?」

「うるさーい!アンタこそなに考えてるのよ士郎!同い年の女の子を下宿させるなんてどこのラブコメだい、ええいわたしゃそんな質の悪い冗談じゃ笑ってやらないんだから!」

「笑いをとるつもりなんかねってば……!っていうか熱!熱い、火傷する、桜タオルくれタオル!」
「はい。冷やしたタオルでしたら用意しておきました、先輩」
「サンキュ、助かる……!うわ、襟元からつくねが、必要以上に加熱されたつくねがあーーー!?」
「文句は聞くけど変更はしないから、言うだけ無駄だぞ」

うわあ、聞く耳もたねー!な藤ねえ
まだまだ平和な衛宮邸でありましたとさ



2月4日(五日目)
 間桐桜(3)〜大魔神怒る。

昼休みの凛の約束をすっぽかした士郎。その運命は?
マシンガン効果音がいい感じ。ダダダダダダダダッ


廊下にはちらほらと生徒が残っていた。
これから部活に出る生徒、
暇つぶしに校舎に残っている生徒。
十メートルほど先から起こり顔でこっちに突進してくる生徒、と様々だ。
「……?」
「―――そうだ。
唐突に思い出したけど、朝方なんか言われてたな、俺」
言われていたが、ここまで来たら忘れたフリを張り通そう。
いや、それだと弁明しようがないんで聞こえなかったコトにする、とか。
「そこまでよ。人の顔見て逃げ出すなんていい度胸してるじゃない」
……うむ、怒っている怒っている。
「よう。奇遇だな遠坂。帰るなら一緒に帰るか?どうせ行き先はおな―――」
「帰るか、じゃないわよバカ士郎っ……!アンタ、自分の立場わかってるの!?せっかく忠告してあげようと思ったのに、どうして屋上に来なかったのよ!」
マシンガン効果音、ダダダダダダダダダッ(笑



2月4日(五日目)
 激突、ライオン対トラ

藤ねえにセイバーの下宿を認めさせるイベント
タイガー化藤ねえのシーンはみんなお気に入りです。藤ねえの士郎への愛情が伝わります。

楽しい団欒にセイバーが加われないのが納得のいかない士郎
「いや、忘れ物をした。連れてくるから、待っててくれ」
セイバーの手をつかんで、強引にみんなに紹介する
「そんなのダ―――」
「そんなのダメーーーー!」
雷鳴轟く藤ねえの叫び。フォントでかいよ
「…………っぅ〜〜〜〜!!!!」
耳!
耳がキーンとする、キーンと!
「一体どうしちゃったのよ士郎ってば!遠坂さんだけじゃなくこんな子まで連れ込んじゃって、いつからここは旅館みたいになっちゃったのよぅ!」
「あなた、何の為にここに来たのよ」
「さあ。私は切嗣の言葉に従っただけですから」
「あらゆる敵からシロウを守るように、と」
静かに。
これ以上ない潔白さで、セイバーはそう言った。
「……いいわ。そこまで言うんなら、腕前を見せてもらうんだから」

道場に移動 ライオン対トラ
「だーかーらー、わたしより弱いヤツはいらないの!
あなたがわたしより強いっていうんなら、わたしより頼りになるでしょ。それなら少しは士郎を任せてもいいわよーだ」
拗ねたように竹刀を弄ぶ藤ねえ。
「うわあ、藤ねえメチャクチャだー!」
不意打ちどころかセイバーには竹刀する与えられてないじゃんか、それでも教師かタイガー!
藤ねえ完敗
「……構えろというのでしたら構えますが。そこまでしなければ判らない腕ではないでしょう」
「ぅ―――うう、はうはう、はう〜〜……」
「うわぁぁぁぁぁあああん!
ヘンなのに士郎とられちゃったーーーー!」
藤ねえを説得できたのは二時間後だった
セイバーと親父の部屋に閉じこもって二時間が経ち
「なんか、認めるしかないみたい」



2月5日(六日目)
 みんな仲良く

遠坂に参ったといわせるために気合を入れて夕食を作る士郎
遠坂さんのばか、いじめっこー!はツボに来ました。


「ふーんだ!なによ、負けてないんだから!遠坂さんのばか、いじめっこー!」

「う―――的確に急所をついてくるその性格。くそう、こんなひどい教え子だとは思わなかったよう」
「いいのっ!士郎のごはんはわたしがたべるんだから、昨日今日やってきた人にはあげないもん!」



2月6日(七日目)
 セイバーさんご立腹

楽して必殺剣が欲しい、な〜んてこという士郎にセイバーが一喝!
セイバー邪悪立ち絵キタキタキター(゚∀゚≡(゚∀゚≡゚∀゚)≡゚∀゚)


切り札がほしい。必殺剣とか、いいね。
なんて不正を考える士郎に、セイバー邪悪立ち絵キターーーー
―――って。
にたり、なんて擬音が似合いそうな笑みを浮かべるセイバーさん。
「セ、セイバー……? 気のせいかもしれないけど、その、なんかえらくおまえに似合わない邪悪な笑みをしてるぞ、今」
「今の私の心境は、凛に匹敵するほど邪悪に染まっていますから」
ぞ、ぞわってきた、ぞわって……!
「セイバー、怒ってるだろ?」
「はい、とても」
セイバー極上笑顔立ち絵キターーーー
「―――ふざけているのですか貴方は……!一撃で相手を倒す必殺剣など、そのような不正を欲しがってどうするのですっっっっっ!!!」



2月10日(十一日目)
 ぬいぐるみ部屋殺人事件

イリヤの居城で部屋に迫る物音に気づいた士郎は?
ほんわかイベント。フ、ふわふわで完璧だ。が全てです。


とりあえず、あのベッドなぞいかがなものかー!
フ、ふわふわで完璧だ。
この完全なる密室トリックを前に、来訪者は言葉もなく立ち尽くし、
「……何を遊んでいるのですか、シロウ」
呆れきった声で、ベッドに横たわる俺に声をかけた。
「そこで何をしているのです、と聞いたのです。
まさかとは思いますが、それで身を隠しているつもりではないでしょうね?」
「あ―――いや、その」
もそもそとベッドから出る。
「一応、隠れていたんだが」
甘かっただろうか、と視線で問いただす。
「大甘です。私が敵であったなら、一片の情けもかけず両断します」
感動の再会が台無しー



2月11日(十二日目)
 ハンバーグ争奪戦〜セイバー凛イリヤ、朝食の大決戦

イリヤを連れてきた士郎に不満たらたらの凛とセイバー 二人の息はばっちりだー。


イリヤ登場
「……ほんと、おなじレディとしてはずかしいわ。わたしよりずっと年上なのに、たしなみってものがないんだから」
「礼を言います。セイバーのマスター。敵であった我が身まで気遣うその心遣い、心より感謝いたしますわ」
「なーんてね。
うん、やっぱりシロウはお兄ちゃんだー!」

一直線に、おれの首ったまに抱きついてきた。
「な、なにもの――――――!?」
ぶっ、と飲んだ牛乳にむせている遠坂。
びきり、と真顔でこめかみの辺りに効果音を鳴らすセイバー。
「は、離れなさいこの無礼者……っ!」

立ち絵で回ってるように見せてるます。
あぁ〜、この三人の立ち絵いいなぁ。
ちょろっと修正して、壁紙にしちゃおっかな



2月11日(十二日目)
 闘将ハングリーハート

今にも腹が鳴りそうなセイバー。
ハッキリ言ってFate編で一番のお気に入りイベント。
これですよ、これ!セイバースキーはこの選択肢しか選んじゃいけません。


「だめでござる。今日は断食するでござる」
「返せませんっ。もう時間がない、私はサーヴァントとして、マスターに速やかな食事の準備を要求しますっ……!」
「バカな、これだけ言っても分からないのですかっ……!
これが最後ですシロウ、今すぐ昼食にしてください!」
きゅるる、とセイバーのおなかが空腹を訴えた。
「ふーん……ずっと動いてたから仕方ないかもしれないけど、はしたないわよセイバー?サーヴァントだからって嗜みを忘れてたら、シロウに嫌われちゃうんだから」
「だいたい、空腹時に腹部がなるのは正しい身体機能です!それが気に障るというのでしたら、私に食事を与えないシロウが悪いっ」

「ははーん。さてはセイバー、ハラ減ってるんで気が立ってるんだな?イライラしてんのはそのせいか。まったく、朝あんなに食べてたのに燃費悪いぞ」
「それにほら、いつもこの時間になるとハラの虫鳴らしてるじゃんか。食いしん坊かどうかは別にして、セイバー、お腹減るの早いと思うぞ?」
「ほらやっぱり。セイバーったらはしたなーい」
セイバーを遣り込めたのが嬉しいのか、イリヤは嬉しそうに飛び跳ねる。

「必要ありません。シロウは、こちらの方が好きだという事ですので」
うつむき邪悪笑みのセイバー立ち絵キターーーー
「待った、待ってくれ、少し落ち着こう。
……セイバー、ホントはすごく怒ってるだろ?」
「まさか。私に何か、変わったところがありますか?」
「か、変わってるーーーー!?」
鎧!?
鎧で竹刀!?
明らかに完全武装!?
「では。いつも通り、軽く流していきます」
「ほ、本気かおまえ、いくらなんでも大人気ないぞそれーーーー!」
DEAD END >偽タイガー道場へ

偽タイガー道場を作るほどはっちゃけてます。TYPE-MOONのスタッフたち。
フルアーマーダブルセイバー、一家に一人ほしいなぁ


2月11日(十二日目) 士郎覗き事件・現行犯逮捕

お風呂でお約束イベント。
おいおい気づけよ。と、気づかれても困るんですけどね、私が(ぇ


「素肌を見られる事は、問題では無いのです。ただ、私の体は凛のように、少女のものではありません。ですから―――」
「シロウには、あまり見てほしくない。このように筋肉のついた体では、殿方には見苦しいでしょう」



2月13日(十四日目)
 遠坂先生の勘違い〜セイバーの矛盾

凛の演技が見られます。こうしてみると凛ってけっこうお茶目だよね。


凛からの質問 アーサー王について
エクスカリバーと鞘について 凛の実演販売(ぉ
「ふうん。気合い入ってるな遠坂」
笑った瞬間にカカト落とし等を仕掛けてくる雰囲気がみえみえのくせに。
「わたしだってね、たまには間違えるコトくらいあるわよ」
「たまにはではなく頻繁に間違える、と訂正してやったほうが本人の為なんだろうか?」

いけっ、つっこめシロウ、選択肢プリーズ。ここでつっこめばきっと美味しい返事をしてくれるのにーーー



2月14日(十五日目)
  プレゼント

デート自体はセイバーが不満気なので、いまいち好きではないイベントです。ですがここだけは別。


ぬいぐるみ屋
「え……その、主に獅子や豹などは、愛らしいと思っているのですが……おかしいでしょうか?」
いや何がおかしいって、ライオンが可愛いと思っている自分がおかしいと思っているセイバーがおかしい。



2月14日(十五日目)
  一つの結末>タイガー道場11

ギルガメッシュに対して、立ち上がらない、を選択した時のタイガー道場。
しょーりゅーけん!


MARVELOUS 203chain
シロウのファッキンチキングリル焼き―――――!



2月15日(十六日目)
  葛藤

言峰の誘惑を撥ね退ける士郎、それを見たセイバーの気持ちの揺れ。


―――似ていると思ったのは自分だけ。
似ている筈などなかったのだ。
あの少年の心は強く。
彼の言葉を否定するだけだった自分こそが、その道を間違えていた―――
「―――自らの救いではなく、自らの願いを取ったか」

それはこの上ない赦し、消去による自己の救罪だ。
彼女は王としての責務をまっとうすると誓った。たとえ結末が滅びであろうとも、その誓いは最後まで守られたのだ。
なら―――自分には、それ以上必要なモノなどない。
―――そうだ。
私は全てが欲しかった訳じゃない。
初めから欲しかったものは一つだけ。
それを手に入れる為に多くのモノをこぼしてきて、それでも、最後まで守ったモノがある。
それを胸に納めたまま、せめて。
叶わなかったこの夢を、最後まで見続けよう。
「聖杯は欲しい。けれど、シロウは殺せない」
「判らぬか、下郎。そのような物より、私はシロウが欲しいと言ったのだ」
「聖杯が私を汚す物ならば要らない。私がほしいものは、もう全て揃っていたのだから」
……そう、全て揃っていた。
騎士としての誇りも、王としての誓いも。
アルトリアという少女が見た、ただ一度のとうといユメも。


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